連載 アナーキー 第1回

 ①

アナーキーという言葉をご存じだろうか?

アナーキーという言葉は元々、左翼エリート内で使われていた用語である。これを一般に広めたのは、あるパンク・ロック・バンドである。

その名はセックス・ピストルズ

セックス・ピストルズがレコード会社大手であるEMIの元で出したシングル「アナーキー・イン・ザ・U.K.」は1976年にリリースされた。また、1977年10月ヴァージン・レコードの元で発表されたオリジナル・ファースト・アルバム「勝手にしやがれ(原題:Never Mind the Bllocks)」にこの曲は収録されている。

セックス・ピストルズには他にも「ゴット・セイヴ・ザ・クィーン」というシングル曲を持っている。この曲は全英シングル・チャートで2位を獲得した。この曲はBBCのラジオ・チャートで1位を獲得したがBBCの発表ではこの時の1位の座は空欄になった。

またアルバム「勝手にしやがれ」もチャートで1位を獲得している。

1977年当時セックス・ピストルズは少なくともイギリスでポピュラリティーをある程度持っていたバンドだったのである。