世界の26人の最もリッチな人々は、最も貧しい50%と同じだけ所有している(ガーディアン紙記事訳)

ガーディアン紙

 

超リッチ

 

この論説は2年以上前のものです。

 

世界の26人の最もリッチな人たちは、最も貧しい50%と同じだけ所有していると、オックスファムは言う

 

チャリティーの呼びかけでは、1%の富裕税は、学校に行っていないすべての子供に、十分な教育を与えるだろうと言っている

 

(写真)

2017年と2018年に、新しいビリオネアは2日ごとに生まれたと、オックスファムの報告は言う。写真:ブルームバーグ・ヴィア・ゲッティ―・イメージズ

 

ラリー・エリオット

 

グリニッジ標準時 2019年1月21日月曜日 0時1分

 

成長する世界の富の集中は、報告で強調された。報告では、世界の26人の最もリッチなビリオネアは、地球の人口の半分である最も貧しい人たちである38億人と、同数の資産を所有することを示している。

ダボスでの世界経済フォーラムのスタートで示された、年次の富のチェックが公開された。開発チャリティーオックスファムは、リッチな人はよりリッチになり、そして貧しい人はより貧しくなったのが、2018年という年だったと言う。

そこでは、広がっている富のギャップは、貧困に対する戦いを妨害していると言う。加えて、そこで言われているのは、1%の富裕税があれば、1年におよそ4180億ドル(3250億ユーロ)になることだ。その額は、学校に行っていないすべての子供に教育を与えるのに十分で、ヘルスケアを提供することにより300万人の死を防ぐことができるだろう。

オックスファムは言う。世界にまたがる2200人以上のビリオネアは、2018年に9000億ドル、富を増加させた。一日あたりなら25億ドルだ。非常にリッチな人の富が12%増加するのと対照的に、世界の人口の半分の最も貧しい人の富は11%減った。

その結果、報告はこうも言っている。世界の人口の半分と同じだけ所有するビリオネアの人数は、2017年の43人から、去年(2018年)には26人になった。2016年のその数は61人だった。

報告で確認されたことは以下だ。

金融危機後の10年で、ビリオネアの数は倍近くになった。

〇2017年と2018年に新しいビリオネアは、2日ごとに生まれた。

〇アマゾンのオーナーである、世界で最もリッチな男性のジェフ・ベソスは、彼の財産を1120億ドル増やしたと考えられる。彼の財産のちょうど1%は、人口1億500万人のエチオピアの保健予算と等しい。

〇英国最も貧しい人たちが払った実行税率は、最もリッチな人たちより高い(英国の最も貧しい人たちの実効税率が49%なのに対して最もリッチな人は34%)。それはリッチな人たちが、以前払った付加価値税のような消費においての課税を、考慮してもだ。

キャンペーンとポリシーのオックスファムのディレクター、マシュー・スペンサーは言った。“極度な貧困の中で暮らしている人々の数の強力な落ち込みは、過去四半世紀の素晴らしい達成だ。しかし、生じている不平等は、さらなる前進を危機に陥れている。”

“私たちの経済の進路では、かろうじて生きている何百万の人々を背景に、少しの特権者に、富は不公平に集中し増加している。女性は、満足のいくマタニティー・ケアの欠乏で死んでいる。そして子供たちは、貧困から抜け出すための教育を否定されている。だれも非難すべきではない、彼らが貧しく生まれたからといって。彼らの早すぎる死、もしくは、単純な無学の生活を。”

“それは、この道でなければならないということはない。公平な機会のある生活を、すべての人に与える十分な富が、この世界にある。政府は、富への課税を確約するべきだし、企業は、以前は自由に資金を出し、企業の妥当な割り当てを支払っている。良い質の公的サービスは人々の生活を救い、一変させることができる。”

この報告は、多くの政府にこう言った。公的サービスでの、十分な投資の落ち込みにより、不平等はより悪くなっていると。そこには、こう記されている。ヘルスケアの欠乏で、1日あたり10000人の人が死んでいる。2億6200万人の子供たちが、学校に行けない。なぜなら、しばしば彼らの両親は、制服や教科書を買う料金を十分子供に与えることができないからだ。

オックスファムは言った。政府は、ハイクオリティーな投資をもっと必要としていた。国際的な公的サービスは、税に取り組むことを通して、公正な課税をごまかしたり、保証したりしている。そこには、企業や最もリッチな人たちの、個々の富も含まれる。それは、しばしは低く課税されていると、オックスファムは言っている。

グローバルな富の税は、フランス人の経済学者トマ・ピケティによって、唱えられた。ピケティは、不平等の傾向を阻止することが必要とされていると、言った。

2018年の世界の不平等の報告-ピケティ―が共著者-では、1980年から2016年の間の最も貧しい50%の人は、グローバルな収入の成長の1ドルごとに12セントだけ得る。対照的に、トップ1%は1ドルごとに27セント得る。

オックスファムは、言った。本国での、不平等への取り組みについて。先進国は現在、彼らの、海を越えた援助の、コミットメントに失敗している。その失敗とは、極度な富への課税の増加により、最も貧しい国々の極度な貧困に取り組むのに必要とした、失われた数十億ドルだ。

過去40年を超えた中国の急速な成長は、極度な貧困の減少に十分な責任を負うべきだ。しかし、オックスファムは言った。世界銀行のデータが示しているのは、2013年以来貧困の削減のレートは、半減したということだと。サハラ以南のアフリカでは、極度な貧困は増加した。

オックスファムは、富める人と貧しい人の間の評価の方法はクレジット・スイッシー・グローバル・ウェルス・データ・ブックにより供給されたグローバルな富の分配のデータを基礎にしていると言った。そのデータは2017年の6月から2018年の6月までの期間をカバーしている。ビリオネアの富は2018年に出版された年次のフォーブスのビリオネア・リストを使って計算された。

  • この論説は2019年の1月21日に修正された。それは、一日あたりヘルスケアの欠乏で10000の人々が死んでいる数値を明らかにする。

 

訳した記事

https://www.theguardian.com/business/2019/jan/21/world-26-richest-people-own-as-much-as-poorest-50-per-cent-oxfam-report