映画「シュガー・ラッシュ:オンライン(原題:Ralph Breaks the Internet)」を観た。
この映画は2018年のアメリカ映画で、コンピュータ・アニメーション・エンターテイメント・アドベンチャー映画だ。
この映画の主人公は2人いる。1人は女の子だ。女の子の名前はヴェネロペという。ヴェネロペはレース・ゲームの「シュガー・ラッシュ」のメイン・キャラクターだ。ヴェネロペは言うならばヒロインだ。
もう1人の主人公は、成人しているような体の大きな男で、名前はラルフという。ラルフは「フィックス・イット・フェリックス」というアーケード・ゲームの敵役だ。
ラルフは敵役だが気は優しい。一方、ヴェネロペはダミ声の勝気な女の子だ。
2人は、ロス・アバリドスという店の中のゲーム機の中に住んでいる。そう2人は人間が作ったゲームのキャラクターだ。
今回はシュガー・ラッシュという映画の第2作目で前作同様、コンピュータ・アニメーションによる映画だ。前回のシュガー・ラッシュの第1弾では、2人の活躍する世界は、ゲーム店の中だけのことだったが、今回の第2作では、2人はゲームの外の世界に出る。
そう2人はインターネットの世界に進出する。
この映画の背景にある主な感情は、愛と憎しみだ。愛とはいいねボタンのことだ。一方憎しみとは、ネット上にある悪口を書いたコメントのことだ。
今作でヴェネロペは、自分の居場所をインターネットの世界の中に見つける。それはスローター・レースというゲームだ。このゲームのレースは非常に危険なレースなので、ラルフはヴェネロペにこのゲームに近づかないように言う。
しかし、ラルフの忠告よりも、ヴェネロペは自分のいたい場所に居ることを選ぶ。そのヴェネロペの判断にラルフは激怒する。「2人はいつも一緒でなきゃダメなんだ」と。ラルフのヴェネロペに対する友愛の気持ちは憎しみに変わる。
ラルフは、インターネットにある負の面と、自分の心情の一致を計らずとも引き起こすことになる。インターネット上には、たくさんのコメントが溢れている。賛同や非難、中傷など、その在り方は様々だ。
インターネットの中だけが、自分の居場所という人もいるかもしれない。その人のアイデンティティは、インターネントの世界により支えられているということも考えられる。インターネットの外の世界に拠り所のない人が、インターネットで悪口を書かれたらどうなるか?
もしくは、インターネットのコミュニケーションが、日常を覆うようになった時に、ある人がそこで非難を受けたらどうなるのか?世界は愛に満ちている方が良い。憎しみに包まれている世界など生きていて快いものではないのだから。