映画「銃撃(原題:Shooting)」を観た。
この映画は1967年のアメリカ映画で、映画のジャンルは西部劇・ミステリーだ。この映画は復讐を描いた映画だ。
金鉱を掘る仕事をしている男たちがいた。その男たちとは兄ウィレット・ガジェイド、弟コイン・ガジェイド、リードランド・ドラム、コーリー・ボヤードだ。
ある時コインとリードランドはコーリーを金鉱に残して街へ行く。その時コインは大人の男と子供を馬で轢いてしまう。それは親子ではないかと思われる。コインはその場から逃げ追われる身となる。
そして街から帰ってきたリードランドは襲撃されて殺される。コインは遠くへ逃げ出した。コーリーは金鉱で自分が次に殺されるのではないかと怯えている。
そこにウィレット(ウィル)が来る。そしてその後に1人の女性ガンマンが金鉱に登場する。女ガンマンはウィルに対して、お金を渡す代わりにある人物を追跡して欲しいと願い出る。ウィルはお金を受け取り追跡を始める。
女ガンマンが追っているのはウィルの弟コインだ。コインが殺した父と子の母(子にとっての母、父にとっての妻)が女ガンマンであるのだろう。女ガンマンはウィルの他にも追跡者である殺し屋を雇っていた。
映画はコインを追いかけてクライマックスまで進んで行く。コインとその相方を追いかけてウィル、コーリー、女ガンマン、殺し屋のビリーという4人が追跡劇を繰り広げることになる。
映画ではコリンとウィルが双子であることが最後まで隠されている。ウィルと姿が同じコインをラストに目撃することにより、映画を観る者はコインがウィルと双子であることを知り、女ガンマンはコインに対する復讐を願っていた父と子の近親者であることが明らかになる。
それと同時にウィルの罪の浄化の物語であるようにもこの映画はみえてくるのだ。ウィルは昔、殺し屋として生計を立てていたことがある。人を殺すことを仕事としていたのだ。コインも人を殺した。コインの場合、それは仕事ではなかったが。
ウィルもコインも人を殺したという罪悪感を抱えて生きていることは同じだ。ウィルは自分と同じ姿をした双子の弟を徐々に追い詰めていく。それは自分の殺人という罪をまざまざと見つめ直すかのような行為だ。
ウィルにとってのコインの追跡は、ウィル自身の罪の追跡でもある。ウィルは最後に自分に瓜二つの人物を追い詰める。それは女ガンマンとウィルの心の救済だ。